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2015年1月10日土曜日

みじめな人生を絶対につかめる方法(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが1986年にハーヴァード高校の卒業生に贈った祝辞の2回目です。前回分はこちらです。(日本語は拙訳)

カーソン氏の言ったことは、「卒業する学生に対して幸せになる方法は教えられないけれど、絶対に不幸な人間となる方法ならば個人的な経験から教えられる」というものでした。彼の出したみじめな人生必定の処方箋とは、次のものでした。

1. 気分や感覚を変える手段として、化学物質[麻薬など]を摂取すること。
2. ねたむこと。
3. うらむこと。

彼はそれらをひとつまたひとつと試した経験を話し、そのたびにみじめな気持ちになったと語ってくれました。その話しぶりが強い信念に満ちていたことを、私はいまだに覚えています。

カーソン氏のあげた「みじめになるための処方その1」の「麻薬などの薬物に頼ること」は、わかりやすいですね。私からも申し上げると、まだ若かった頃に親友が4人いました。とても頭がよく、倫理的で、その上ユーモアがあって、人間的にも経歴的にも好ましい人たちでした。しかし、そのうちの2人はずっと昔に死んでしまいました。アルコール関係で命を落としたのです。もう1人はアル中として生きています。それを生きていると呼べるものかは、わかりませんが。

かかりやすさは人それぞれですが、中毒というものは誰にでも起こるものです。その歩みはささやかなので、悪化という名の鎖は、はじめは軽くて感じられない程度です。しかしやがては強固となり、うちこわすことができなくなります。私は60年来生きてきましたが、「心を惑わして破滅へと導くたぐいのことは恐れ遠ざけてきたが、そのせいでひどい人生になった」、そんなことを言う人にはいまだ出会ったことがありません。

What Carson said was that he couldn't tell the graduating class how to be happy, but he could tell them from personal experience how to guarantee misery. Carson's prescription for sure misery included:

1. Ingesting chemicals in an effort to alter mood or perception;
2. Envy; and
3. Resentment.

I can still recall Carson's absolute conviction as he told how he had tried these things on occasion after occasion and had become miserable every time.

It is easy to understand Carson's first prescription for misery - ingesting chemicals. I add my voice. The four closest friends of my youth were highly intelligent, ethical, humorous types, favored in person and background. Two are long dead, with alcohol a contributing factor, and a third is a living alcoholic - if you call that living.

While susceptibility varies, addiction can happen to any of us through a subtle process where the bonds of degradation are too light to be felt until they are too strong to be broken. And yet, I have yet to meet anyone, in over six decades of life, whose life was worsened by fear and avoidance of such a deceptive pathway to destruction.

蛇足の話題です。数年前までには自宅で晩酌する回数を減らして、週末前夜の2日間をめどにお酒を飲んでいました。そして1年半ぐらい前からは、その晩酌もやめました。人と会合する席では今までと同じように飲酒しますし、お酒のギフトをもらえばすぐに片付けます。しかし、それ以外に日常的にはお酒を飲まなくなりました。以前の日経ビジネスで、日本電産の永守社長が飲酒をやめた経緯の記事がありましたが、その手の話題で共感できたのは初めてでした。

2015年1月8日木曜日

2014年の投資をふりかえって(2)シルバーの価格及び需給動向

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昨年は主にシルバー(銀)に関する対象へ投資しました。今回は話題の前半として、シルバーに関する一般的な動向に触れておきます。

1. 価格動向
シルバーのスポット価格(2000年以降)

日本で大地震があった2011年の4月に高値48ドル台に達して以来、シルバーの価格は3年以上にわたって下落しつづけてきました。2014年12月末のスポット価格は15.5ドルと、高値の1/3まで下落しました。年初比では19.43ドルからなので、約20%の下落です。個人的には18ドルを下回り続けることはないだろうと考えていたのですが(参考記事)、その一線を超えて3か月以上が経った今でも18ドルを回復できていません。

シルバーのスポット価格(2014年)

昨年の下落傾向は単一のものではなく、2つの期間あるいは要因に分別できるととらえています。上の図をみればわかるように、前半の6月末までは下落局面ながらも反発を繰り返しており、18ドルは割り込んでいませんでした。しかし7月以降に米ドルの上昇が始まると、他の通貨や資源と同様に継続的な下落を始めました。そのため円ベースでみると、7月以降のシルバーの価格下落はそれほど厳しいものではないことがわかります(下図)。

円換算によるシルバーのスポット価格(2014年)

シルバーの価格を事実上決定しているのは、アメリカの先物市場であるCOMEX(Globexも含む)です。現在の先物市場は一部の限られたプレーヤー(主に大銀行)が活躍している場であり、価格を誘導することもできます。さらに言えば、シルバーの価格の方向性はゴールドの価格によって決定され、ひいては主要国中央銀行や政府の思惑が影響していると思われます。

2. 需給動向
以前の投稿では、主に生産者によって構成されている団体The Silver Instituteが公開している2010年の調査結果をとりあげました。今回はその3年後にあたる2013年の統計(同書p.7に掲載)を引用します。

World Silver Survey 2014 A Summary [PDF]

<需要>

(単位: Moz(ミリオン・オンス))
種別2010年2013年
産業用途487.4536.2
写真72.750.4
宝飾品167.0198.8
銀食器50.350.0
コイン等101.3245.6
(小計)878.71081.1
正味投資分178.0-96.0
(合計)1,056.8985.1

上の表で正味投資分がマイナス96.0Mozというのは、総体としての投資家が手持ちの在庫を売り越して供給不足を補ったことを意味しています。

2010年は金融危機が発生してそれほど時間がたっていない時期で、経済が大きく停滞し、シルバーの需要も落ち込みました。その年と比較しているので数字の増加率は重要な指標にはならないと思いますが、定性的な傾向はつかめると思います。

・写真用途の減少量よりも産業全般の増加量が上回ってきています。写真用途は50Mozと全体に占める割合が小さくなり、需要減退への影響度が縮小し続けます。

・産業用途のうち太陽光発電パネル向けの長期的な需要増加が予想されています。ただし実際の需要には波があり、報告書の本文によれば、2013年に需要が縮小した地域があると記されています(たとえばアメリカ)。最近の原油価格の下落も太陽電池には向かい風になるため、この分野での需要は横ばいが続くかもしれません。

・一方で特筆すべき点は、コインやバーの需要増です。シルバーの著名アナリストであるテッド・バトラーは、J.P.モルガン・チェースがそれらを買い込み、ETFからも現物を引き出し、デリバティブの売建玉を相殺する以上の現物を保有するに至った、と読んでいます。たしかにアメリカ造幣局等のシルバー・コインの出荷数量は、数年前とくらべて大きく増加しています。しかし彼の予想がはずれていたとしても、価格下落局面で需要を増加させるという経済学的に正当な購買者がいることは、今後数年間の総需要量を占う上で大きな要因として考えてよいのかもしれません。

<供給>

種別2010年2013年
鉱山からの新規産出735.9819.6
政府部門による売却44.87.9
スクラップ215.0191.8
鉱山会社の正味ヘッジ売り61.1-34.3
(合計)1,056.8985.1

・採鉱・生産する金属の価格が下落中の局面では、鉱山会社はキャッシュフローの減少を補うために生産量を増加させる傾向があります。それも手伝っているせいか、近年は生産量が増加しています。ただし調査会社ロイターGFMSの報告では、2015年以降は生産量が減少すると予測しています。

・政府部門からの売却は、2011年以後のデータを見る限り激減しています(同報告書p.9)。

・鉱山会社のヘッジ売りとは、先物市場であらかじめ売り建てておき、収益を確定させる手段などを指します。数字がマイナスになっているということは、総体としての生産者が流通を絞ったり先送りしていると解釈できそうです。

・シルバーを生産する鉱山会社には2種類あります。ひとつは主にシルバーを含む鉱物を採掘する会社です。もうひとつは他の資源(ゴールド、銅、鉛、亜鉛等)を主に含む鉱物を採掘し、その副産物としてシルバーも生産する会社です。以前にも述べましたが(過去記事)、シルバー主体の会社にとって現在の価格水準では会計上の利益が大幅に減少し(あるいは赤字)、会社の余命(あるいは株主価値)を削っているような状況です。

・しかしシルバーの供給量の多く(約70%)を担うのは、もう一方の種類の鉱山会社です。たとえば以下のサイトではシルバーの生産量上位10社が挙げられています。その中でシルバー主体の会社は2社ほどです。

World's top 10 silver producers updated – companies & countries (Mineweb)

シルバーを主体としないそれらの鉱山会社は、金属価格の値動きが相対的に小さいために、企業の体力も現在のところは安定的です。そのためシルバーの価格が下落しても、採算が合わないために採掘を休止する可能性は非常に小さく、シルバーの供給が急減するリスクは考えにくいものです。

ただしシルバーだけでなく、他の金属(特にゴールドや銅)の価格も低い状況がつづくことも考えられます(現在の状況です)。多額の資金を必要とする大型の鉱山開発プロジェクトは、ここぞという苦境で延期される傾向があります。そのようなプロジェクトは再開されても、商業生産開始までに余計な手続きや作業を必要とします。ですから、現在のような金属価格の状況がつづいて新規鉱山開発が停滞すると、既存鉱床の品位低下を補えずにシルバーの供給量が減少するサイクルへといずれ遷移します。そこまでいくと直近で供給不足を埋められるのは、ETFなどの形ですでに地上在庫となっている現物やスクラップになります。

現在の価格下落に伴って、シルバーのETFやコイン、宝飾品といった地上在庫の需要が増加しています。これを裏返せば、つまり価格が反転して十分に上昇すれば、これまでに在庫となった現物が流通市場に戻って供給不足を埋める可能性はほぼ確実です。そのため、鉱山側の総供給量がしばらく回復しない状況になったとしても、「価格が上昇するのであれば」需要を満たす現物が中期的に不足することはないと想像します(USGSが出した2014年の報告[PDF]からデータを借りれば、現状の生産量が続く仮定での可採年数は、単純計算で約20年間です)。もちろん価格上昇に伴って新規に加わる投資家の需要も大きくなるはずです。その場合、新規投資家と産業需要家による価格の競り合いが起こるのではないでしょうか。そのような局面がつづけばブームとなり、やがてはさまざまな供給体制が追いついて需給のバランスが落ちつき(あるいは崩れて)、価格はふたたび下落するでしょう。しかし「今」がそのようなブームの局面ではないことは明らかです。

上のほうの文章で、「シルバーの価格を決めているのは先物市場である」と書きました。しかし現物の受け渡しを伴う市場において極端な価格変動が進めば、最後に大きな影響力を発揮するのは「現物を供給する能力」だと想像しています(そのほかに、市場のルールを変更するという強制力も考えられますが)。

2015年1月6日火曜日

想像力の欠如(ハワード・マークス)

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先月に公開されたハワード・マークスのメモは「石油情勢から得た教訓」と題しています。6ページにわたる本文で、人の予想がはずれやすい事例やその原因、そこから波及する影響に関する考察などが記されています。いつものように勉強になる文章ですが、石油ガス業界に投資をしている方にはやや物足りなく感じるかもしれません。それというのも、このセクターは現在進行形の投資候補です。ハワード・マークスと言えどもひとりの商売人ですから、重要な洞察や見解を容易に明かすことはできないのだろうと思います。

個別(セクター)の投資候補については深くは語れないものの、「知恵」につながる彼らしい文章はいくつか残してくれました。今回はそのひとつをご紹介します。この話題の第一人者はチャーリー・マンガーですが、彼を敬愛するハワード・マークスもとりあげてくれました。複数の成功者が同じ話題を強調する場合、その重要性は推して知るべしと思います。(日本語は拙訳)

The Lessons of Oil (Oaktree Capital Management) [PDF]

「想像力の欠如」について、2つめの側面を考えてみましょう。極端な結末を想像できる人など、ほとんどいません。それを乗り越えようにも、石油に関する現在の状況を見れば、潜在的なあらゆる影響範囲を理解するのがいかに難しいか、示されているとおりです。事態の展開に対して間近に迫る影響であれば、だれでも容易に把握できるものです。しかし二次的な結果、あるいは三次・四次的な結果を理解できる人はほとんどいません。それらの後続的要因が資産価格に反映されるときには、「飛び火した」と表現されがちです。2007年にサブプライム危機が不動産担保証券や住宅建設業界に影響することは、だれの目にも明らかでした。しかしみんなが銀行業界や経済全般も同様に案じるようになったのは、2008年になってからだったのです。

Turning to the second aspect of "the failure of imagination" and going beyond the inability of most people to imagine extreme outcomes, the current situation with oil also illustrates how difficult it is to understand the full range of potential ramifications. Most people easily grasp the immediate impact of developments, but few understand the "second-order" consequences . . . as well as the third and fourth. When these latter factors come to be reflected in asset prices, this is often referred to as "contagion." Everyone knew in 2007 that the sub-prime crisis would affect mortgage-backed securities and homebuilders, but it took until 2008 for them to worry equally about banks and the rest of the economy.

以下は、関連する過去記事です。4回に分けて投稿してあります。

結果の結果のそのまた結果(チャーリー・マンガー)
地獄の底がふさわしい(カリフォルニア州の労災制度)
ニーダーホッファー式履修法(返報的傾向の応用)
経済学者リカードの盲点(高次にわたる影響の検討不足)

2015年1月4日日曜日

2014年の投資をふりかえって(1)全般について

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ここ数年における自分の投資動向をふりかえってみると、2011年や2012年の頃には新規で投資してみたいと思える銘柄があり、実際にいくつかの銘柄の株を購入しました。2013年に新規で投資した主な銘柄は2件、そして昨年も事実上2件でした。結果的には昨年も市場全般が好調で、安全余裕が十分にあると自分なりに判断できる銘柄を見つけ出せませんでした。反対に従来から保有している銘柄は、過去数年間と同じように漸次売却しています。

今回は昨年の投資状況について概括し、次回以降の投稿で個別銘柄を取り上げます。ただし、ポートフォリオの構成銘柄は基本的に2013年とほぼ変わらないので、過去に取り上げた銘柄はあまり触れないつもりです。(そのため、本シリーズは長くはつづきません)

昨年売買した主な銘柄は、以下のとおりです(各分類での並び順は、時価評価額の大きなものから)。

<新規購入(New Buy)>
・シルバー(銀)関連; ただしSLVは以前からの買増し銘柄。
・サンリオ(8136)

<買増し(Add)>
・日進工具(6157)
・クラレ(3405)

<現状維持(Hold)>
・マイクロソフト(MSFT)
・バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)
・インテル(INTC)
・日精エー・エス・ビー機械(6284)
・任天堂(7974)

<売却(Reduce or Sell)>
・従来から保有している主力・準主力銘柄
・モザイク(MOS); 基本的には現状維持ですが、正味で若干売却しました。

<購入後、早々に売却した銘柄>
・しまむら(8227); ただし1単元だけ残しています。
・ツムラ(4540)
・伊勢化学工業(4107)

資金管理上の面で、2013年から意識していることがあります。投資せずに待機させておく現金の絶対額について、おおよその目安を決めている点です。そのため昨年(の夏まで)は、手元資金に余裕があってもやたらと使わずに、株を買いたい場合にはすでに保有している銘柄の売却分を充当する感覚を持つようにしました。ただし昨年秋以降はまとめて投資したいと思える銘柄があり、資金を投資に回しました。

2015年1月2日金曜日

ハーヴァード高校卒業生への祝辞(チャーリー・マンガー)

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チャーリー・マンガーが行った講演のうちで、高校を卒業する学生に向けた祝辞があります。他の講演を読んだ後では目新しい内容ではありませんが、自分が培ってきた哲学を手短にまとめて、これから活躍しようとする若者に伝えようとする気構えや社会的環境には、感心させられました。今回からのシリーズで全訳をご紹介します。なお『Poor Charlie's Almanack』には、講演その1(Talk One)として収録されています。

ハーヴァード高校卒業生への祝辞
1986年6月13日

このたびベリスフォード校長は、卒業の祝辞を贈る者として当校の評議員のなかで最長老かつ最も古株の一人をお選びになりました。そこで本題に進む前に、みなさんが心に抱いている2つの疑問に対してお答えしておくべきでしょう。

一つめは、なぜその人物が選ばれることになったのか。
二つめは、この話はどれぐらいで終わるのか。

まず第一の疑問にお答えしましょう。ベリスフォード校長とは長きにわたっておつきあいしてきました。そこから察するに、彼は本校の評判を高めるために、7までの数字を数えられる馬を誇示する男を招いて実現しようと考えました。7つまで数えられることができても数学的な偉業にはならない、それはその男にもわかっています。しかし馬がやるということを考慮すれば賞賛に値するものだと、内心では考えています。

次に二番目の疑問ですが、話がどれだけ続くかは事前には申し上げられません。興味津々で期待していたみなさんの顔をがっかりさせてしまいますが、その理由がどうであろうと、留保しておくのが私のやりかただからです。

ですが、話の長さをどうしようかと考えた末に話の内容が決まったという顛末は、明かしておきましょう。今回の祝辞を依頼されて、私は鼻高々になりました。大切な公式の場で話した経験はないものの、あつかましさにかけては天下一品なのです。そしてすぐに思い当たったのは、デモステネスとキケロの故事にならうことで、キケロが受けたような賛辞を私も期待できるのでは、ということでした。「デモステネスのスピーチの中で一番のお気に入りは何か」と聞かれて、キケロはこう答えたのです。

「いちばん長いやつです」

しかし、こちらにおられるみなさんには幸運なことに、別の言葉も思い出しました。サミュエル・ジョンソンの有名な言葉です。ミルトンの叙事詩『失楽園』について、彼は適切にもこう発言したのです。「これ以上長いのはごめんですな」。そういうわけで私は、ハーヴァード高校の卒業式で私が拝聴した全祝辞20回のうちで、どの祝辞のときがもっと長ければ良かったかを考えることにしました。1つだけありました。ジョニー・カーソン氏のときでした。「みじめな人生を確実に過ごせる処方箋」を出してくれました。そういうわけで今回の話では、カーソン氏の祝辞を繰り返すことにします。ただし、私からの処方も付け加えてあります。カーソン氏が話したときより今の私のほうがかなり年をとってますし、失敗もしでかしましたし、たびたびひどい目に遭いました。それに、ユーモアがあって好感の持てる若い人が話すのとは違った方法がいろいろあるからです。カーソン氏の話題を押し進めるなら、私こそうってつけの人間だと思います。

Harvard School Commencement Speech
June 13, 1986

Now that Headmaster Berrisford has selected one of the oldest and longest-serving trustees to make a commencement speech, it behooves the speaker to address two questions in every mind:

1) Why was such a selection make?
2) How long is the speech going to last?

I will answer the first question from long experience alongside Berrisford. He is seeking enhanced reputation for our school in the manner of the man who proudly displays his horse that can count to seven. The man knows that counting to seven is not much of a mathematical feat, but he expects approval because doing so is creditable, considering the performer is a horse.

The second question, regarding the length of the speech, I am not going to answer in advance. It would deprive your upturned faces of lively curiosity and obvious keen anticipation, which I prefer to retain, regardless of source.

But I will tell you how my consideration of speech length created the subject matter of the speech itself. I was puffed up when invited to speak. While not having significant public-speaking experience, I do hold a black belt in chutzpah, and I immediately considered Demosthenes and Cicero as role models and anticipated trying to earn a compliment like Cicero gave when asked which was his favorite among the orations of Demosthenes. Cicero replied:

"The longest one."

However, fortunately for this audience, I also thought of Samuel Johnson's famous comment when he addressed Milton's poem Paradise Lost and correctly said, "No one ever wished it longer." And that made me consider which of all the twenty Harvard School graduation speeches I had heard that I had wished longer. There was only one such speech, given by Johnny Carson, specifying Carson's prescriptions for guaranteed misery in life. I, therefore, decided to repeat Carson's speech but in expanded form with some added prescriptions of my own. After all, I am much older than Carson was when he spoke and have failed and been miserable more often and in more ways than was possible for a charming humorist speaking at a younger age. I am plainly well qualified to expand on Carson's theme.